「さようなら」と…
「さようなら」とキツネは言った。「お別れにとっておきの秘訣を、とっても簡単なヒケツだよ、いいかい? 心でしか、正しくものを見ることはできない。肝心な点は目には見えない」「かんじんなてんは、めにはみえない」、王子さまは忘れないように繰り返した。「薔薇に世話を焼いた分だけ、その薔薇はきみにとって大切なものになる」「ばらにせわをやいたぶんだけ、このばらはぼくにとって――」、王子さまは忘れないように声に出した。 – サンテグジュペリ (1900 – 44): 『小さな王子さま[星の王子さま]』第21章 More »